退職代行を利用しても、在職証明書の依頼先は勤務先です。退職代行業者を通して依頼できる場合もありますが、業者が対応しない場合や退職後に必要になった場合は、勤務先の人事・総務部門へ本人が直接依頼できます。
ただし、退職後に「在職していた期間」や「退職した事実」を証明したい場合は、在職証明書ではなく退職証明書を求められることがあります。提出先がどの書類を指定しているかを先に確認してください。
退職代行を利用した場合も勤務先へ依頼する
在職証明書は、勤務先が在籍状況や在職期間などを証明する書類です。そのため、退職代行業者が証明書を発行することはできません。
依頼方法は、主に次の3つです。
- 退職代行業者から勤務先へ発行を依頼してもらう
- 勤務先の人事・総務部門へ本人がメールや郵送で依頼する
- 勤務先に所定の申請方法があれば、その方法に従って申請する
退職代行業者に依頼する場合は、サービスの申込時または退職連絡前に、「在職証明書も発行してほしい」と伝えます。退職代行業者が証明書の依頼まで対応するかはサービスによって異なるため、対応範囲を確認してください。
退職後に在職証明書を依頼する方法
退職後は、勤務先の人事部、総務部、労務担当部署などに、必要事項を記載して依頼します。連絡先が分からない場合は、退職代行業者から勤務先の代表メールアドレスや郵送先を教えてもらえるか確認するとよいでしょう。
- 提出先に必要な証明内容と書類名を確認する
- 勤務先の人事・総務部門の連絡先と申請方法を確認する
- 氏名、在籍時の所属、在職期間、必要な証明事項を記載して依頼する
- 発行方法、受け取り方法、必要な本人確認書類の有無を確認する
- 提出期限に間に合うよう、発行状況を確認する
会社指定の申請書がある場合は、その書式を使います。指定がなければ、メールや書面で依頼できます。
依頼文に記載する内容
依頼文には、勤務先が本人を特定できる情報と、証明してほしい内容を具体的に書きます。証明事項があいまいだと、提出先が求める書類にならない可能性があります。
- 氏名、在籍時の氏名
- 社員番号(分かる場合)
- 在籍時の部署や勤務先
- 入社日と退職日(分かる範囲で)
- 証明してほしい項目
- 使用目的や提出先(記載が必要な場合)
- 希望する受け取り方法
- 連絡先
証明事項は、提出先の指示に合わせて「在職期間」「雇用形態」「職種」「勤務時間」などから必要な項目だけ指定します。会社に任せてすべての情報を記載してもらうのではなく、提出先が求める項目をそのまま伝えることが大切です。
メールの依頼文例
次のように、退職代行を利用したことを詳しく説明せずに依頼できます。
件名:在職証明書発行のお願い(氏名・社員番号)
〇〇株式会社
人事・総務ご担当者様
在職証明書の発行をお願いしたく、ご連絡しました。
氏名:〇〇〇〇
在籍時の部署:〇〇部
社員番号:〇〇〇〇
在籍期間:〇年〇月〇日から〇年〇月〇日まで
証明を希望する事項は、在職期間、雇用形態、職種です。
提出先の指定により、〇年〇月〇日までに必要です。
発行に必要な手続き、本人確認書類、手数料、受け取り方法があればご案内ください。
よろしくお願いいたします。
退職後は「退職証明書」が必要になる場合がある
退職後に、過去に勤務していたことや退職日を証明する目的であれば、提出先は「在職証明書」ではなく「退職証明書」を求めている可能性があります。
労働者が退職時の証明書を請求した場合、使用者は遅滞なく交付しなければならないとされています。証明書には、請求していない事項を記載してはならないと定められています。詳しくは労働基準法第22条を確認できます。
退職証明書で証明できる事項には、使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由などがあります。ただし、退職の事由を記載してほしくない場合は、その項目を請求しないように伝えます。
| 書類 | 主な用途 | 依頼先 |
|---|---|---|
| 在職証明書 | 現在または過去の在籍状況、在職期間などの証明 | 勤務先 |
| 退職証明書 | 退職日、使用期間、業務内容などの証明 | 退職した勤務先 |
| 離職票 | 雇用保険の離職手続きや失業給付の申請 | 勤務先を通じて交付される書類 |
「在職していたことを証明する書類」とだけ指定されている場合は、提出先に在職証明書と退職証明書のどちらが必要か確認してください。離職票は、在籍期間を証明するための一般的な書類とは目的が異なります。
勤務先から返事がないときの確認方法
まず、依頼先が人事・総務部門に届いているか、必要な本人確認書類や会社指定の申請書が不足していないかを確認します。発行時期は会社の事務処理や書式によって異なるため、提出期限がある場合は依頼時に明記してください。
退職証明書を請求したのに交付されない場合は、請求日や依頼内容が分かるメール・書面を保存したうえで、労働基準監督署などの相談窓口に相談する方法があります。相談先や対応は、請求した書類の種類や勤務先の状況によって異なります。
退職代行を使った場合の依頼先を整理する
退職代行を利用した場合でも、在職証明書や退職証明書を発行するのは勤務先です。まず提出先に必要な書類名と証明項目を確認し、退職代行業者が対応できるなら伝達を依頼します。
業者が対応しない場合は、勤務先の人事・総務部門へ、氏名、在籍時の情報、必要な証明事項、提出期限を記載して直接依頼してください。退職後の在籍実績や退職日が必要なら、在職証明書ではなく退職証明書が適切な場合があります。








