退職代行を利用する場合、退職届は郵送できる?

退職代行を利用する場合、退職届は郵送できる?

退職代行を利用する場合でも、退職届は郵送できます。自分で会社へ郵送する方法のほか、退職代行業者に退職の意思を伝えてもらい、退職届は自分で郵送する方法もあります。ただし、退職代行業者が退職届の作成や郵送まで対応するかはサービスごとに異なるため、依頼前の確認が必要です。

退職代行を使うときに退職届を郵送する方法

退職代行を利用する場合、退職の意思を会社へ伝える役割と、退職届を提出する役割を分けて考えると分かりやすくなります。

  • 退職代行業者から会社へ退職の意思を伝える
  • 自分で作成した退職届を会社へ郵送する
  • 退職代行業者が、対応範囲内で退職届を郵送する

一般的には、退職届を自分で会社へ郵送しても問題ありません。退職代行に依頼したからといって、退職届を必ず業者経由で提出しなければならないわけではありません。

退職届を郵送するときの手順

郵送する場合は、会社に届いたことと、どの内容を送ったのかを後から確認できる方法を選ぶことが大切です。

  1. 退職届を作成する

    退職日、提出日、所属、氏名などを記載します。会社指定の様式がある場合は、退職代行業者に依頼する前に、指定様式の有無を確認してください。

  2. 退職代行業者へ、退職届を郵送することを伝える

    会社へ退職の意思を伝える日と、退職届が届く日がずれる可能性があります。退職日や書類の送付先について、業者と事前にそろえておきます。

  3. 退職届を会社の指定先へ送る

    送付先は、勤務先の所在地だけでなく、人事部、総務部、直属の上司など会社の指定によって異なる場合があります。分からないときは、退職代行業者や会社の就業規則、過去の案内で確認します。

  4. 郵送記録と退職届の控えを保管する

    退職届のコピー、封筒の写真、郵便の控え、配達状況などを保管します。会社とのやり取りが必要になった場合に、いつ、何を送ったかを確認できます。

普通郵便より、配達を確認できる方法が向いている

退職届は普通郵便でも送れますが、会社に届いたかを確認しにくい点がデメリットです。記録を残したい場合は、簡易書留、一般書留、レターパックプラス、内容証明郵便など、配達状況を確認できる方法を検討します。

郵送方法 確認できること 向いているケース
普通郵便 発送の記録や配達の記録は残らない 会社との連絡が取れており、記録を重視しない場合
簡易書留 引受けと配達の記録を確認できる 配達記録を残したい場合
レターパックプラス 対面での配達と追跡ができる 追跡番号で配送状況を確認したい場合
内容証明郵便 いつ、誰が、誰に、どのような内容を送ったかを郵便局が証明する 退職の意思表示の内容と発送日を記録したい場合

内容証明郵便は、文書の内容を証明する制度であり、相手が実際に受け取ったことを単独で証明するものではありません。受け取りの事実も重視するなら、配達証明を付ける方法があります。

退職届を郵送するときは「退職日」と「到着日」に注意する

退職届に書く退職日と、会社に退職届が届く日は別の日です。退職代行が会社へ連絡する日、退職届を発送する日、会社に届く日を整理しておきましょう。

期間の定めがない雇用契約では、労働者からの退職の申し入れによって、原則として申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされています。ただし、月給制など賃金の定め方による扱い、就業規則、合意退職か一方的な退職かによって確認が必要な場合があります。

会社の就業規則に「退職の1か月前までに申し出る」と定められていることもあります。就業規則の期間を過ぎていないからといって、直ちに退職届を郵送できないと決まるわけではありませんが、退職日や引き継ぎをめぐって会社と問題になる可能性があります。

「退職届」と「退職願」は役割が違う

退職届は、退職することを会社へ通知する書類です。一方、退職願は、会社に退職を願い出て、承認を求める書類として扱われます。

すでに退職すると決めており、退職の意思を通知する目的なら退職届を使うことが多いです。ただし、会社から指定された書式がある場合や、合意退職として手続きを進める場合は、退職代行業者に書類の種類を確認してください。

退職代行業者に退職届の郵送を頼める?

依頼できるかどうかは、退職代行業者の対応範囲によって異なります。退職の意思を会社へ伝えるだけの業者もあれば、退職届の提出方法を案内したり、書類を会社へ送付したりする業者もあります。

ただし、会社から「退職日を変更してほしい」「有給休暇を買い取ってほしい」などの交渉を求められた場合は注意が必要です。弁護士ではない退職代行業者は、法律上の交渉を行える範囲が限られます。交渉が必要になりそうな事情がある場合は、弁護士が対応する退職代行や、労働組合が運営するサービスなど、依頼先の権限を確認してください。

退職届を郵送する前に確認すること

  • 退職届に記載する退職日を、退職代行業者へ伝えた日と矛盾させない
  • 会社指定の書式や提出先がないか確認する
  • 退職届のコピーや写真を手元に残す
  • 配達状況を確認できる郵送方法を選ぶ
  • 会社からの連絡を退職代行業者へ転送するか決めておく
  • 有期雇用契約の場合は、契約期間の途中で退職できる条件を確認する

契約期間が決まっている有期雇用では、期間の定めがない雇用契約と同じように扱えない場合があります。契約期間の途中で退職したい場合は、契約書や就業条件通知書を確認し、必要に応じて弁護士などへ相談してください。

退職代行を利用する場合も、退職届は郵送できる

退職代行を利用しても、退職届を会社へ郵送することはできます。実務上は、退職代行業者に会社への連絡日と退職日を確認したうえで、退職届を配達記録の残る方法で送り、控えと郵送記録を保管するのが基本です。

ただし、雇用契約の種類、会社の書式、退職日の決め方、会社との交渉の有無によって対応は変わります。まずは退職代行業者に「退職届の提出方法」「会社指定書式の有無」「交渉が必要になった場合の対応範囲」を確認してください。