退職代行に内定辞退の相談はできます。ただし、すべての退職代行業者が内定辞退に対応しているとは限りません。内定辞退は、勤務開始後の「退職」とは扱いが異なるため、申込み前に対応範囲と、会社への連絡だけでなく交渉までできるかを確認してください。
退職代行で内定辞退を相談できる理由
退職代行は、本人に代わって勤務先へ意思を伝えるサービスです。そのため、入社前に「内定を辞退したい」と会社へ伝える連絡を依頼できる場合があります。
ただし、内定辞退は厳密には退職ではありません。まだ働いていないため、一般的な退職代行の対応対象外としている業者もあります。公式サイトに「内定辞退」と明記されていない場合は、申し込み前に問い合わせが必要です。
内定辞退で確認したい3つの条件
1. その業者が内定辞退に対応しているか
退職代行業者によって、対応できる相談内容は異なります。問い合わせるときは、単に「相談できますか」と聞くだけでなく、次の点を確認しましょう。
- 入社前の内定辞退を依頼できるか
- 会社への連絡を代行してもらえるか
- 内定辞退に関する料金はいくらか
- 内定承諾後や入社直前でも対応できるか
- 会社から質問や請求を受けた場合に対応してもらえるか
「相談できる」という表示だけでは、助言のみを意味することもあります。実際に会社へ連絡するサービスなのか、本人が連絡するための相談なのかを分けて確認してください。
2. 内定承諾前か、承諾後か
まだ内定を承諾していない場合は、採用担当者へ辞退の意思を早めに伝えることで済むことが多いです。一方、内定承諾書を提出した後や、入社日が決まった後は、契約関係や会社の手続きが関係する可能性があります。
採用内定は、状況によっては労働契約が成立していると判断されることがあります。そのため、内定承諾後の辞退を「連絡すれば必ず問題なく終わる」とは断定できません。内定通知書、雇用条件通知書、内定承諾書などに書かれた条件を確認しましょう。
3. 会社との交渉が必要か
単に「内定を辞退します」と伝えるだけなら、連絡の代行で対応できる場合があります。しかし、会社が辞退を認めない、損害賠償を求める、違約金を請求するなどの問題になった場合は、通常の退職代行業者では対応できないことがあります。
弁護士ではない退職代行業者は、法律上の争いについて会社と交渉できる範囲に制限があります。会社との交渉や請求への対応が必要になりそうな場合は、弁護士が対応するサービスか、弁護士へ相談できる窓口を選ぶ必要があります。
内定辞退を依頼する前に準備するもの
退職代行へ相談する前に、次の情報を手元に用意しておくと、対応可否を判断してもらいやすくなります。
- 会社名と採用担当者の連絡先
- 内定通知を受けた日
- 内定承諾書を提出したかどうか
- 入社予定日
- 内定通知書や雇用条件通知書の内容
- 会社から届いたメールや書面
- 内定を辞退したい理由と、会社へ伝えてよい範囲
特に、内定承諾書の提出状況と入社予定日は重要です。書面の内容が分からないまま依頼すると、業者が対応範囲を判断できないことがあります。
自分で内定辞退を伝える場合の文面
退職代行を使わずに連絡できる場合は、電話やメールで早めに辞退の意思を伝えます。理由を詳しく説明する義務があるとは限らないため、必要以上に事情を書かず、まずは辞退の意思を明確にする方法があります。
メールで伝える場合の例は、次のとおりです。
「お世話になっております。採用ご担当者様から内定のご連絡をいただいた〇〇です。大変恐縮ですが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。何卒よろしくお願いいたします。」
内定承諾後や入社直前の場合は、メールだけでなく電話で意思を伝えた記録を残す方法もあります。会社から書面の返送や貸与物の返却を求められた場合は、期限と方法を確認してください。
退職代行に相談したほうがよいケース
次のような場合は、無理に自分だけで対応せず、退職代行の対応範囲や弁護士への相談を検討してください。
- 会社へ直接連絡することに強い不安がある
- 内定承諾後で、会社から何度も連絡が来ている
- 違約金や損害賠償を請求すると言われた
- 辞退を認めないと言われた
- 入社前研修や費用の返還を求められている
- 内定辞退に関する書面の意味を判断できない
ただし、退職代行に相談しただけで、法的な問題が解決するとは限りません。金銭の請求や会社との交渉が関係する場合は、弁護士に相談できる体制があるかを確認しましょう。
退職代行に内定辞退を相談するときの結論
退職代行には、入社前の内定辞退を相談できる場合があります。ただし、対応の有無、料金、内定承諾後への対応、会社との交渉可否は業者ごとに違います。
まずは内定通知書や内定承諾書を確認し、「内定辞退の連絡を代行できるか」「交渉が必要になった場合に誰が対応するか」を問い合わせてください。損害賠償や違約金の話が出ている場合は、退職代行だけで判断せず、弁護士への相談も検討しましょう。








