退職代行を利用した場合、退職日の変更はできる?

退職代行を利用した場合、退職日の変更はできる?

退職代行を利用した後でも、退職日の変更を申し出ることはできます。ただし、会社がすでに退職日を承諾している場合や、退職の意思表示が会社に到達している場合は、本人の希望だけで変更できるとは限りません。変更できるかどうかは、退職の手続きがどこまで進んでいるか、変更後の日付に会社が同意するかによって決まります。

退職代行を利用した後の退職日は変更できる?

退職代行に依頼しただけで、退職日が絶対に変更できなくなるわけではありません。まずは依頼した退職代行業者に、希望する変更内容を伝えてください。

退職代行業者は、本人に代わって会社へ連絡するサービスです。契約内容によって対応できる範囲が異なるため、退職日の変更を会社へ伝えてもらえるか、追加料金がかかるかを確認します。

手続きの状況 変更の考え方
退職代行への依頼前 希望する退職日を決めてから依頼できます。
退職代行が会社へ連絡する前 退職代行業者に希望日を変更できる可能性があります。
会社へ退職日を伝えた後、会社の同意前 退職の種類や状況によって異なります。会社との調整が必要です。
会社が退職日を承諾した後 変更には、原則として会社の同意が必要です。
退職日を過ぎた後 通常の退職日の変更として扱うことは難しく、未払い賃金など別の問題として確認が必要です。

退職日の変更に会社の同意が必要になるケース

会社と合意して決めた退職日を前倒し・延期する場合は、会社の同意が必要です。たとえば、会社と「3月31日付で退職する」と合意した後に、「3月15日に変更したい」「4月15日まで延長したい」と希望しても、会社が応じなければ一方的には変更できません。

退職代行業者が会社に伝えられるのは、基本的に本人の希望や連絡の取り次ぎです。会社が同意しない場合に、退職代行業者だけで退職日を決定することはできません。

なお、退職代行業者が会社との交渉を行うには、弁護士などの資格が必要になる場合があります。退職日の変更について会社と条件を交渉したい場合は、依頼先が交渉に対応できる事業者かを確認してください。

一方的な退職の意思表示をした場合の退職日

期間の定めがない雇用契約では、労働者が退職を申し入れてから一定期間が経過すると退職できると定められています。民法627条では、期間の定めがない雇用契約について、原則として退職の申入れから2週間で終了するとされています。民法

ただし、実際の退職日は、会社に伝えた日、就業規則、給与の締め日、退職届の内容などによって確認が必要です。月給制などでは、退職の申入れの時期に関する扱いが問題になることもあるため、2週間だけを根拠に必ず希望日へ変更できると判断しないでください。

また、すでに会社へ到達した退職の意思表示は、会社の承諾を得ずに撤回できない場合があります。退職日を変えたいからといって、退職代行の利用後に会社へ個別に連絡するのではなく、まず依頼先へ状況を伝えるのが安全です。

退職日を延期したい場合の注意点

退職日を後ろへ延ばす場合は、会社が了承すれば変更できる可能性があります。ただし、会社が人員配置や引き継ぎを理由に認めないこともあります。

変更を希望する場合は、次の内容を整理して退職代行業者に伝えます。

  • 現在の退職日
  • 変更後に希望する退職日
  • 変更したい理由
  • 出勤を続けられる期間
  • 有給休暇を使う予定があるか
  • 会社からすでに届いている書類や連絡

退職日と最終出勤日は同じとは限りません。退職日まで有給休暇を取得し、実際に出勤する最終日だけを前にする方法もあります。有給休暇の取得日や残日数を変更したい場合は、退職日そのものの変更とは別に確認が必要です。

退職日を前倒ししたい場合の注意点

退職日を早めたい場合も、会社が合意している退職日を本人の希望だけで変更できるとは限りません。特に、退職日までの勤務や引き継ぎを前提に会社が手続きを進めている場合は、会社の同意が必要です。

有給休暇が残っている場合は、退職日を変更せずに残りの期間を有給休暇にできることがあります。ただし、有給休暇の取得日、残日数、会社の手続き状況を確認しなければならないため、退職代行業者へ具体的に相談してください。

有期契約の場合は退職日の変更だけで解決しないことがある

契約社員など、雇用期間があらかじめ決まっている場合は、期間の定めがない雇用契約とは扱いが異なります。やむを得ない事由がある場合を除き、契約期間の途中で退職できるかは契約内容や事情の確認が必要です。民法628条にも、期間の定めがある雇用契約についての規定があります。民法

有期契約で退職日を変えたい場合は、退職日だけでなく、契約期間、更新の有無、退職理由、会社との合意状況を確認します。退職代行業者が法律上の交渉に対応できない場合は、弁護士への相談が必要になることがあります。

退職日の変更を希望するときに最初にすること

  1. 退職代行業者へ、現在の退職日と変更後の希望日を伝える。
  2. 会社へすでに退職日が伝えられたか、会社が承諾したかを確認する。
  3. 退職届、退職合意書、会社からのメールなどで、決まっている日付を確認する。
  4. 有給休暇の残日数と、最終出勤日・退職日の違いを確認する。
  5. 会社との交渉が必要な場合は、退職代行業者が対応できる範囲と追加費用を確認する。

退職代行を利用した後でも退職日の変更を申し出ることはできますが、会社がすでに退職日を承諾している場合は、会社の同意なしに変更することは困難です。現在の手続き状況を確認し、まずは依頼した退職代行業者へ希望日を伝えて、会社との合意が必要かを確認してください。